更新日:2025年11月18日


イベントを開催するためには、非常に多くのことを準備しなければなりません。そのため、何から手を付ければよいのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。
本記事では、イベントの担当者様に向けて、イベント制作について解説します。イベントにはどのような種類があるのか、イベント制作の流れとポイント、さらに株式会社IKUSAが制作に携わらせていただいたイベントの事例も紹介します。

一口に「イベント」といってもさまざまなものがあり、ターゲット別には以下の3種類に分けることができます。
ここでは、それぞれのイベントの内容や具体例を紹介します。
1つめは、会社や団体が、そこで働く人のために開催するイベントです。従業員や職員だけでなく、その家族も対象とする場合もあります。会社が主催する従業員向けのイベントは、一般的に「社内イベント」と呼ばれます。
このようなイベントを開催する主な目的としては、「従業員・職員同士の交流の促進」「仕事に対するモチベーションアップ」「組織理念の浸透」などが挙げられます。
【イベントの具体例】
2つめは、法人顧客や関係者を対象としたイベント、すなわちBtoB(Business to Business)のイベントです。開催の主な目的としては、「新規顧客の獲得」「既存顧客との関係強化」「商品やブランドのPR」などが挙げられます。
【イベントの具体例】
3つめは、企業が一般の消費者に向けて開催するイベント、すなわちBtoC(Business to Consumer)のイベントです。開催の主な目的としては、「商品やブランドの認知拡大」「販売促進」「消費者との関係強化」などが挙げられます。
最近は、さまざまな情報をSNSで集める人が多いため、イベントとSNSを連携させることが重要になってきています。イベントをSNSで告知・宣伝する、参加者にイベント関連の投稿を促す仕組みを作るなどの工夫をすると、より高い効果が得られるでしょう。
【イベントの具体例】


イベント制作は、以下の流れで進めていくのが一般的です。
1つずつ、詳しく見ていきましょう。
企画を立てる際は、まずイベントの目的(イベントを通して実現したいこと)を明確にしましょう。
イベントの種類別の主な目的は、先ほど紹介した通りです。何を目的とするかによって、イベントの内容が変わります。また、目的を明確にすることで、関係者全員が同じ方向を向いて制作に取り組めるようになります。イベント制作会社に依頼する場合も、この目的の部分をしっかり伝えて、認識をそろえておくことが重要です。
そして、どのような層をターゲットにするのかも明確にします。そのうえで、ターゲットのニーズを満たす企画を考えることが大切です。
その他にも、企画の段階で決めなければならないことは多々あります。「6W2H」で考えると、具体的な企画を立てやすくなりますので、意識してみてください。
外部の会場を利用する場合は、会場も手配する必要があります。人気の会場は予約が埋まるのも早いので、前項で紹介したWhen(開催日時、期間)とWhere(会場)が決まったら、できるだけ早く押さえてしまいましょう。
ただ、会場を途中で変更するのはなかなか大変ですし、一定の期間を過ぎるとキャンセル料が発生する会場がほとんどです。候補をいくつか挙げて、さまざまなポイントをよく比較・検討して選ぶようにしましょう。会場を選ぶ際にチェックしたいポイントとしては、アクセス・立地、キャパシティ、設備、雰囲気(イベントのテーマに合うか)などが挙げられます。
企画が決まったら、イベントの開催に必要なものを当日に間に合うように準備していきます。具体的に何を準備・手配すればよいかはイベントの内容によって異なりますが、いくつか例を挙げてみます。
備品や映像などを外部に制作してもらう場合は、できるだけ早めに発注しましょう。途中で変更や修正が必要になったり、何かトラブルが発生したりして、納品までに時間がかかる可能性もあるためです。
この他に、イベントの内容によっては保健所や消防署に届け出が必要な場合もありますので、それらも忘れずに行いましょう。
イベントの準備と並行して、しっかりと告知を行うことも重要です。告知が足りないと、せっかくイベントを開催しても、当日参加者が集まらない可能性があります。
効果的な告知方法はターゲットによって変わります。ここでは、内部向けのイベントと外部向けのイベントに分けて、おすすめの告知方法を紹介します。
会社や団体が主催する、従業員・職員を対象としたイベントなら、以下のような告知方法があります。
どれか1つではなく、複数の方法で告知すると、より多くの従業員・職員に情報を届けられます。また、仕事が忙しいなかでイベントの案内を見落としてしまう人もいるかもしれませんので、複数回に分けて告知するのもポイントです。
既存の法人顧客や関係者を対象としたイベントなら、丁寧に文書やメールで案内を送りましょう。
一般の消費者向けのイベントなら、以下のような告知方法があります。
ターゲットの年齢層によって、適切な告知方法は変わります。多くの人にイベントに足を運んでもらうためには、ターゲットに届く方法で情報を発信することが重要です。
イベント当日にスムーズに運営ができるように、運営マニュアルを作成して、関係者に配布しておきましょう。そうすることで、関係者全員がイベントの全体像や、自分も含めて誰がどのように動くべきなのかを把握しやすくなります。
以下に、運営マニュアルに載せる項目の一例を記載します。
運営マニュアルには個人情報も含まれますので、取り扱いには十分注意しましょう。
イベントの開催日が近づいてきたら、当日のスケジュールに沿って通しでリハーサルを行いましょう。リハーサルをやってみて改善点が見つかる場合もありますので、ぎりぎりではなく開催日の1~2週間前に行うことをおすすめします。
リハーサルでは、当日の流れや、人員配置などに問題がないかを確認し、必要があればすぐに調整をします。可能であれば、当日利用する会場でリハーサルを行うのが理想です。レイアウトや、導線の確認もできるためです。外部の会場を借りる場合はなかなか難しいかもしれませんが、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。


次に、イベントを成功させるためのポイントを3つ紹介します。
イベントを告知する際には、参加者にとってのメリットをわかりやすく提示しましょう。イベントの種類別に、メリットの例を挙げてみます。
何をメリットと感じるかは人それぞれですので、上記はあくまでも一例です。ターゲットを明確にし、ターゲットの立場でどのようなメリットがあるかを考えてみましょう。
イベントは、実施したら終わりではありません。むしろ、その後が重要といえます。
まずは、イベントの参加者に対してのアフターフォローです。メールなどで、イベントに来てくれたことへの感謝を伝えましょう。そのなかに、アンケートへの協力のお願いや、イベントで紹介した商品の情報、キャンペーンの案内などを盛り込むと、次につながりやすくなります。
また、イベントの関係者で集まってイベントを振り返る時間を設けることも大切です。できれば、得られた成果や改善点、課題などを報告書としてまとめておくことをおすすめします。次回イベントを企画する際にその報告書を参考にすれば、より効果的なイベントを制作できるでしょう。
場合によっては、イベント制作会社にイベントの制作や運営を依頼することも検討してみましょう。イベント制作会社に依頼する主なメリットとしては、以下が挙げられます。
数多くあるイベント制作会社のなかから依頼先を選ぶ際は、まずその会社の過去の実績をしっかり確認することが重要です。イベント会社ごとに、得意とするイベントの種類やジャンルがあります。これまでに手掛けたイベントの件数だけでなく、「どのようなイベントを手掛けてきたか」もチェックするようにしましょう。
また、依頼できる業務の範囲や内容、料金もさまざまですので、よく比較検討したうえで依頼先を決めるようにしてください。


最後に、株式会社IKUSAがイベント制作に携わらせていただいた事例を2つ紹介します。
認定NPO法人 フローレンス様は、子どもの福祉や子育て課題の解決に取り組んでおられる法人様です。2024年11月23日、東京武道館で創業20周年イベントを開催しました。
20周年を「みんなで楽しめるイベントでお祝いしたい」という思いから、このイベントのなかで「NEW運動会」を実施いただきました。「NEW運動会」とは、ユニークな競技を取り入れた運動会サービスです。定番の競技とは一味違う競技を取り入れることで、運動神経や経験の差が出にくくなり、全員で運動会を楽しめるようになります。
当日実施した競技は、以下の通りです。
| 借り人競争 | 指定された「物」を借りてきてゴールまで走る“借り物競争”の「人」バージョンです。紙に書かれたお題に合う「人」を会場内から探し出して、一緒にゴールまで走ります。 |
| 〇×クイズ | 出されたクイズの答えが〇だと思う人は〇のエリアへ、×だと思う人は×のエリアへ移動するという競技です。このイベントでは、認定NPO法人 フローレンス様に関するクイズが出題されました。 |
| ディレクターズダービー | 2人1組で挑戦する障害物競走です。レースに参加しない人は、どのペアが1位になるのかを予想して、事前に投票を行います。 |
| ダンシング玉入れ | 定番の玉入れですが、途中で曲が流れたらダンスをしなければならないというルールが追加された競技です。2分間で最も多く玉を入れることができたチームが勝ちとなります。 |
| 大俵送り | 大玉をみんなで協力して運ぶ“大玉送り”の大俵バージョンです。 |
子どもから大人まであわせて330名が参加し、大盛り上がりの一日となりました。
認定NPO法人 フローレンス様の周年記念イベントの詳しいレポートは、以下で紹介しています。
立命館大学校友会様は、立命館大学・大学院の卒業生や修了生、教職員で構成される組織です。
2024年10月に、全国から会員の皆様が集うイベント「オール立命館校友の集い2024」を開催し、IKUSAが提供する以下の体験型コンテンツを実施いただきました。
| チャンバラ合戦 | 腕に「命」となるボールを取り付けて、スポンジ製の刀で戦うアクティビティです。「命」を落とすことができれば勝ちというシンプルなルールなので、子どもから大人まで、性別や国籍も問わず一緒になって楽しめます。 |
| 周遊型謎解きゲーム | マップを見ながらイベント会場内を歩き回り、ストーリーに沿って3つの謎を解いていくゲームです。このイベントでは、立命館大学校友会様のクリエイターの方が制作した謎を使用しました。 |
| SDGsアドベンチャー | 親子で体験しながらSDGsを学べるワークショップです。参加者は探検家となり、島に見立てた複数のブースを回ってスタンプを集めます。スタンプをすべて集めると、オリジナルのSDGs缶バッジを作成できます。 |
| 格付けバトル | 提示された複数の選択肢のなかから「一流の品」を当てるゲームです。最新の教室設備を活用し、テレビ番組さながらに実施しました。 |
イベントの会場となったのは、立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)です。立命館大学校友会の皆様だけでなく、地域住民の方もあわせて1,000名以上が来場され、大変盛り上がりました。
立命館大学校友会様の「オール立命館校友の集い2024」の詳しいレポートは、以下で紹介しています。


イベント制作は、企画の立案、会場の手配、必要なものの準備、当日の運営と、多くの工程があります。リソースに余裕がない場合は、イベント制作会社に依頼するのも1つの方法です。経験豊富なイベント制作会社に依頼すると、イベント自体のクオリティも上がります。費用はかかりますが、その分大きな効果を得られる可能性があります。予算内で最高のイベントを作るためにも、検討してみてください。