更新日:2025年5月20日
慰労会とは、従業員の努力や成果をねぎらうために開催する会です。
忙しい日々や大きなプロジェクトを終えた後、仲間への感謝の気持ちを込めて労をねぎらい、心地よいひとときを共有する機会です。しかし、「何から準備すればいいのか分からない」「盛り上がる企画とは?」と悩む方もいるのではないでしょうか。
本記事では、慰労会についてや準備・開催をする手順、案内文例、慰労会を盛り上げるためのアイデア、運営における注意点と成功の秘訣、慰労会のおすすめの企画例、慰労会に参加する際の服装について、詳しく説明します。
慰労会とは、従業員の頑張りに対する労いや感謝を伝えるために開催する会です。そのため、長期間にわたるプロジェクトが終了した際や、目標達成後、年度末などに行うのが一般的です。長期間組織で活躍した人が定年退職をしたり、転職・異動をしたりする際に、慰労会を行う場合もあります。
慰労会は、主催者から参加者へ感謝の気持ちを表し、組織のメンバーを大切にしていると伝える貴重な機会です。また、参加者は慰労会に参加することで、組織に帰属意識を抱いたり、今後の目標に意識を向けたりできます。
慰労会と混合しやすい、他の社内イベントとの違いを解説します。
懇親会は、主に参加者間の親交を深め、コミュニケーションを促進することを目的とした会です。業績に焦点を当てるのではなく、交流自体を楽しむ場として開催します。
一方、慰労会は特定の業務やプロジェクトが完了した後に、従業員の貢献に感謝の意を表すことが目的です。従業員の努力を認め、モチベーションの向上を図ることが重要視されます。
忘年会は、年末に開催されるイベントで、今年一年の労をねぎらうことが主な目的です。リラックスした雰囲気で参加者同士の親交を深めることが目的となります。
一方、慰労会は仕事の頑張りに対して感謝を示す会です。一定期間の区切りとして行う場合も、業務の振り返りやねぎらいが主な狙いとなります。
ここでは、慰労会を準備・開催する際の手順を解説します。
まずは、慰労会の目的を明確にします。それにより、準備の過程で当初の狙いと企画がずれることを防ぎます。また、目的を決めることで、参加対象者も連動して設定できます。
続いて、慰労会の予算を決めます。会場費、飲食代、プレゼント代などを考慮して見積もりましょう。予算次第で、会場の規模や提供する食事の内容、企画内容が変動します。
一般的に慰労会の予算は、一人当たり3,000円~5,000円で考えます。慰労会の主役となる人物からは参加費をもらいません。また会社の予算を利用できる場合もあります。
慰労会は、勘定科目「福利厚生費」または「交際費」で処理します。従業員全員を対象にした慰労会であれば「福利厚生費」を使えます。全員ではなく、特定の部署やプロジェクトに関わった人のみであれば「交際費」が望ましいでしょう。経費を利用するかどうかは、上長や経理担当者と相談して決めましょう。
続いて、慰労会の日程を決めます。慰労会の日程は、より多くの参加者が集まりやすい日時にすることが重要です。候補日をいくつか提示し、都合のつく人が多い日を選びましょう人数が多くて全員の調整をするのが難しい場合は、主役や上位役職者を中心に都合を確認します。
候補日の調整に関しては、返信フォームを準備すると、参加者は簡単に返答でき、幹事もとりまとめがしやすいためおすすめです。
Google フォーム | 無料で簡単に作成でき、回答の自動集計やリマインドも可能です。管理者がリアルタイムで状況を把握できる点も便利です。 | Google フォーム |
調整さん | 登録不要ですぐに利用でき、URLを共有するだけで回答が可能です。操作が直感的でシンプルな点が魅力です。回答状況も一目で確認できます。 | 調整さん – 簡単スケジュール調整、出欠管理ツール |
次に会場を決めます。慰労会の会場は、参加者数や企業の雰囲気、予算に応じて選定します。会場選びのポイントとしては、会社や主要駅からの交通の便がいいこと、広さ、雰囲気、個室・貸切ができるか、などが挙げられます。
人気の会場はすぐ埋まるため、日付が確定したらすぐに予約をしましょう。通常は3ヶ月前、歓送迎会や忘年会が多い3〜4月・11月〜12月は半年前までに予約をすると安心です。
オフィス内にスペースがあれば、そこで実施することも可能です。その場合は、オフィスに食事やドリンクを持ってきてくれるケータリングサービスを利用するといいでしょう。ケータリングについては、「慰労会におすすめの企画例」の項目で詳しく紹介します。
ここまで決まったら、参加者に案内文を送り告知をします。会社や組織で使用しているメール・チャットから連絡しましょう。さらに掲示板や社内SNSがあれば、そちらにも情報を掲載すると安心です。案内文に記載する項目は以下の通りです。案内文の例については後述します。
当日の流れを決めましょう。流れが決まったらタイムスケジュールを作成します。当日の運営を手伝ってくれるスタッフも確保します。
当日の流れを踏まえて、必要な備品を洗い出し、手配を進めます。慰労会を専門の会社に依頼すれば、備品の手配や設営・片付けまでお任せできるケースもあります。手間や予算を考えて検討しましょう。
当日スタッフ・司会などの関係者にタイムスケジュールを共有し、当日をむかえます。「参加者の到着が遅れた場合」「体調不良者が出た場合」など、トラブルが起きたときの対応も準備しておくと安心です。
実施後には参加者にアンケートをとり、意図したメッセージが伝わったか、満足度はどのくらいか確認します。また目的を達成できたかをスタッフとともに振り返ります。改善点を共有し、次回に活かしましょう。
慰労会の案内文例です。参考にしてください。
日頃より皆さまには多大なるご尽力を賜り、心より感謝申し上げます。
このたび、皆さまの労をねぎらい、親睦を深める場として下記の通り慰労会を開催いたします。
お忙しいことと存じますが、ぜひご参加くださいますようご案内申し上げます。
【日時】○月○日(曜日)○時~○時
【場所】■■ホテル ■■の間(■■市■■町■■)
※アクセスはこちら → [会場リンク]
【内容】
【参加費】無料
【申込方法】以下のフォームより○月○日(曜日)17時までに出欠のご回答をお願いいたします。
→ [申込フォームURL]
【その他】
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
幹事:▲▲課 ▲▲(内線:1234/メール:xxxx@xxxx.com)
ここでは、慰労会を盛り上げるアイデアを紹介します。
慰労会では、参加者が頑張ったことや成果をあげたことを、皆の前で讃えねぎらいましょう。参加者のモチベーションがあがるとともに、今後目指すべき姿の指標となります。
慰労会では、参加型や参加者にプレゼントのある企画を実施することで、参加者が主体的に楽しめる会にしましょう。
慰労会は、企業の文化や価値観を反映した企画を実施すると、従業員の印象に残る会となります。
おいしい食べ物や飲み物を前にすると、人は自然と笑顔になります。慰労会にあった飲食物を準備しましょう。
慰労会には、サプライズを行うのもおすすめです。参加者の記憶に長く残る会になるでしょう。
以下では、運営する際の注意点を紹介します。
慰労会では、時間の管理に気をつけましょう。イベントが長引くと、会場の延長料金がかかったり、参加者が疲れて楽しさが薄れたりします。タイムスケジュールを決めて、予定通りに進行することが重要です。
慰労会を成功させるためには、参加者全員が心から楽しめる場づくりが重要です。幹事や司会者は、内輪ノリになりすぎないよう意識し、誰も置いていかれない雰囲気づくりに努めましょう。席替えやゲームを取り入れて自然にコミュニケーションが生まれる仕掛けをするのも効果的です。また食事や飲み物は、より多くの人が楽しめるメニューを考えましょう。
慰労会の参加者が多かったり、特別な体験を届けたりしたいのであれば、専門の会社に依頼するのもおすすめです。備品や会場の手配、企画の発案や運営など、自分たちだけで実施するのは大変でも、プロに任せれば安心です。
「謎パ」は、謎解きとパズルを組み合わせたパズルゲームです。参加者それぞれに配られた情報を共有しあいながら、謎を解いたりミッションを遂行したりして、ゲームクリアを目指します。
参加者が全員で協力する形式のため、一体感が生まれます。さらに、企業理念やビジョン、社内のエピソードを謎やミッションに組み込めるため、自社の文化や価値観を再確認できるのも魅力です。
「ビジメシケータリング」は、慰労会におすすめのケータリングサービスです。華やかに盛り付けられた料理を会場まで届けてもらえ、設営や片付けも任せられるため、幹事も食事の準備に追われることなく、参加者と一緒に楽しめます。
メニューはバリエーションが豊富で、年代や好みに応じた選択が可能です。会場の装飾やロゴ入りのメニュー、ノベルティ作成なども依頼できます。
「オール社員感謝祭」は、自社ならではのオリジナル問題を出題できるバラエティ型クイズ大会です。クイズ問題を希望通りにカスタマイズでき、当日はクイズシステムを使ってすぐに集計できるため、慰労会にぴったりの企画です。
「格付けバトル」は、テレビ番組に出演しているような気分になれる体感型クイズゲームです。「紅茶」や「牛肉」などさまざまなジャンルで「一流の品」を見極め、全問正解を目指します。一流の品の題材は、カスタマイズも可能です。専用MCがバラエティ番組のように会場を盛り上げ、思い出深い企画になるでしょう。
「チームビルディングクルーズ」は、アクティビティと船上パーティーがひとつになった体験型クルージングです。船上からの景色を楽しみながら、大人気の謎解き脱出ゲームや手軽に参加できるクイズ大会などを実施できます。いつもとは一味違った慰労会を開催したい方におすすめです。
「トータルイベントプロデュース」は、イベント企画から装飾、動画制作、食事の手配まで、一気通貫に依頼できるサービスです。
記憶に残る慰労会を一からつくりたい方や、専門の会社にすべてお任せしたい方におすすめです。
慰労会に適した服装は、企業文化や会の形式に応じて変わります。一般的には、リラックスできるオフィスカジュアルが推奨されますが、企業の雰囲気や会場の種類によって、ややフォーマルな格好が求められることもあります。以下を参考に、服装を選びましょう。
男性の場合、カジュアルな会であれば、ジャケットやシャツに、動きやすいパンツを合わせたスタイルが一般的です。ホテルのバンケットホールなど、格式のある場所で行われる場合は、スーツやネクタイを着用しましょう。
女性の場合、カジュアルであれば、ブラウスに長めのスカートかパンツ、もしくはワンピースがいいでしょう。寒い日はセーターやカーディガンも便利です。フォーマルな会場であれば、スーツやセットアップを着るのが一般的です。過度に華やかすぎない、落ち着いたデザインや色を選びましょう。
慰労会に特定のテーマやドレスコードが設定されている場合、それに合わせた服装を選びます。案内文にテーマやドレスコードの指定がないか確認してから、当日の服を決めましょう。
慰労会は、社員一人ひとりへの感謝の気持ちを表すだけでなく、組織の団結力を高めるための重要な会です。
慰労会の開催をお考えの方は、ぜひこの記事を参考に準備を進めてください。