更新日:2025年7月30日
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茶色い恐竜たちが、短い前足を懸命に揺らしながら全力疾走する「ティラノサウルスレース」。ティラノサウルスの着ぐるみを着てゴールを目指すという単純なルールながら、その見た目のインパクトと、老若男女問わず誰もが楽しめる手軽さから、世界中で注目を集めています。
この記事では、ティラノサウルスレースの概要や開催するメリット、開催の流れ、そして成功させるための注意点まで、幅広く解説します。
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ティラノサウルスレースとは、参加者がティラノサウルスのエア式着ぐるみを着用して行う、徒競走のことです。巨大な頭と長い尻尾を揺らしながら走る姿は圧巻で、走る本人はもちろん、観客も一体となって盛り上がれるのが大きな魅力です。
ティラノサウルスレースの発祥は、2017年にアメリカのワシントン州で開催された競馬場のイベントだと言われています。余興として実施され、その様子を撮影した動画がSNSで拡散されたことで、「面白すぎる」「自分も参加してみたい」と世界中から注目されるようになりました。
日本でもその人気はすぐに広がり、今では町おこしや地域活性化、チームビルディングなど、さまざまな目的で開催されています。
ここでは、ティラノサウルスレースを開催する主なメリットをご紹介します。
ティラノサウルスレースは、地域を盛り上げるきっかけとして非常に有効です。
恐竜の着ぐるみが走るという見た目のインパクトから、テレビや新聞、Webメディアなどに取り上げられやすく、高い宣伝効果が期待できます。さらに、レースの様子が参加者や観客によってSNSで投稿されれば、情報はすぐに拡散され、「あの面白いイベントをやっている町」として地域の知名度が大きく向上するでしょう。
また、普段は静かな公園や広場でもレース会場となることで、イベント当日は多くの人で賑わいます。遠方から参加者が集まれば、地域の宿泊施設や飲食店の利用も増え、経済効果も見込めます。地元の商店街と連携し、参加者特典として割引クーポンを配布したり、地元の特産品を賞品にしたりすれば、地域の魅力を知ってもらえて、再訪にもつながるでしょう。
ティラノサウルスレースを社内運動会や周年記念イベントなどで開催すれば、その面白い取り組みは社員の満足度を高めるだけでなく、会社の魅力を社外にアピールできます。「遊び心のある会社」「社員を大切にしている会社」といった好印象を与えやすく、レースの様子を撮影して公式SNSやYouTubeチャンネルで公開すれば、より多くの人に会社の名前や雰囲気を知ってもらえるでしょう。
また、採用活動においても、「風通しのよい社風」や「楽しさのある職場環境」を求職者に伝えられます。言葉だけでは伝えにくい社内文化を、イベントを通して自然にアピールできるのは、大きな強みです。
会場にいる全員が一体となって楽しめる点も、ティラノサウルスレースの大きな魅力の一つです。
着ぐるみの中は視界が悪く、動きづらいため、運動神経が勝敗にあまり影響しません。足の速さに関係なくも、誰もが同じ条件でゴールを目指すことで、自然と笑顔と応援が生まれます。
その盛り上がりは、走っている本人だけにとどまらず、観客にも広がっていきます。自分の子どもや同僚、友人が巨大なティラノサウルスになって一生懸命走る姿は、思わず声を出して応援したくなるものです。ゴールの瞬間には、順位に関係なく、会場全体が温かい拍手と笑いに包まれるでしょう。
多くのメリットがある一方で、開催にあたってはいくつかの課題もあります。円滑に運営するために、事前にデメリットを把握し、対策を講じましょう。
紹介するデメリットは、以下の2つです。
ティラノサウルスの着ぐるみは、視界が狭く足元も見えづらいため、転倒や参加者同士で衝突するリスクが伴います。それを踏まえて、参加者が安全に走れる会場を用意しなければなりません。
最低でも50m程度の直線コースが確保できる広さが必要で、横に並んで走っても余裕のある幅が求められます。地面は、コンクリートやアスファルトよりも、転倒時の衝撃を和らげられる芝生が理想的です。
また、コース上に石や木の根、段差など、つまずきの原因となる障害物がないか、事前に確認し、必要に応じて取り除いておきましょう。
特に都市部では、そのような条件を満たす会場が限られるため、早めに会場を探して確保することが大切です。
ティラノサウルスレースは屋外での開催が多いため、天候に大きく左右されるというデメリットがあります。
雨天時は、地面が滑りやすくなり転倒のリスクが高まるため、中止となる場合がほとんどです。また、夏場の開催では、熱中症への対策が欠かせません。着ぐるみ内部は非常に蒸し暑くなるため、こまめな水分補給を促すだけでなく、開催時間を比較的涼しい朝や夕方に設定しましょう。
そうしたリスクに備え、あらかじめ予備日を設定しておく、あるいは、万が一の際に使用できる体育館などの屋内施設を確保しておくのがおすすめです。
ただし、予備日や代替会場の確保には、追加のコストや調整の手間がかかるため、主催者にとっては大きな負担となる可能性があります。
ティラノサウルスレースを開催するには、さまざまな準備が必要です。ここでは、企画の決定から当日の運営、終了後の片付けまでを8つの段階に分けて、順を追って解説します。
まずは、「なぜティラノサウルスレースを開催するのか」という目的を明確にします。目的によって、イベントの規模や内容、参加対象が大きく変わってきます。
例えば、「地域の活性化」が目的なら、地元の祭りやイベントと同時に開催したり、地域の特産品を紹介
するブースを設けたりするとよいでしょう。「社内交流の活性化」が目的なら、部署対抗のチーム戦にする、レース後にバーベキュー大会を開催するなど、親睦を深める工夫が有効です。
この段階で、「誰に・何を伝え・どう感じてほしいのか」というコンセプトを固めておくことで、以降の準備も円滑に進みます。
目的とコンセプトが決まったら、次はイベントの開催場所と日時を決定します。
会場は、レースが行えるかどうかという視点で選びます。具体的には、以下のポイントを確認してください。
日程については、参加者が集まりやすい土日祝日で、かつ他の大きなイベントと被っていない日を選ぶとよいでしょう。また屋外で開催する場合は、春や秋など天候が安定しやすい時期がおすすめです。夏に開催する場合は、熱中症対策として朝や夕方などの涼しい時間帯を選ぶなどの配慮が必須です。
ティラノサウルスレースには、主に2つの形式があります。
通常レースは、手軽に開催できるのが魅力です。仲間内で行う小規模なイベントであれば、通常形式もで十分に盛り上がるでしょう。
一方、公認レースにすると、連盟の公式サイトやSNSでイベント情報を告知してもらえるため、より多くの人に向けて参加を呼びかけることができます。より本格的で大規模なイベントを目指すのであれば、公認レースの申請を検討するとよいでしょう。
レースの開催には、多くの備品や道具の準備が必要です。以下に代表的なものをまとめました。
必要なもの | 内容 |
着ぐるみ | 人数分のティラノサウルスの着ぐるみ |
受付用品 | 机、椅子、筆記用具、参加費を入れる金庫など |
コース設営用品 | スタートラインやゴールラインを示すコーンやラインテープなど |
救護用品 | 絆創膏、消毒液、冷却スプレーなど |
その他 | 参加賞、景品、ゴミ袋など |
必要な物を洗い出し、どこで調達するか、費用はいくらかかるかを整理し、全体の予算を見積もっておきましょう。
イベントを円滑に運営するためには、役割ごとにスタッフを配置することが不可欠です。最低でも、以下の担当者が求められます。
役割 | 概要 |
全体統括 | イベント全体の進行管理と、トラブル発生時の意思決定を行う責任者 |
司会・実況 | 会場を盛り上げ、レースの状況をわかりやすく伝える |
受付 | 参加者の確認、参加費の徴収、案内などを行う |
誘導・警備 | 参加者や観客を誘導し、コース内に人が立ち入らないように管理する |
救護 | 体調不良者や怪我人が出た場合に、迅速に応急処置を行う |
記録・撮影 | レースの様子を写真や動画で記録する |
イベントの準備が整ったら、参加者を集めるための広報活動を始めます。
X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSでの情報発信は、特に効果的です。イベントの魅力が伝わる写真や動画とともに、「#ティラノサウルスレース」といったハッシュタグを付けて投稿することで、多くの人の目に留まりやすくなります。
また、地域の広報誌や掲示板、地元のメディアなどに情報を提供することも有効です。チラシを作成し、近隣の施設や店舗に設置してもらうと、SNSをあまり使わない人にも知ってもらえるでしょう。
告知の際には、開催日時や場所、申込方法をわかりやすく記載することが大切です。
正式な告知の前に「〇月〇日、△△でティラノレース開催決定(予定)!」といった予告を行うのも、ひとつの手です。事前に情報を小出しにすることで、参加希望者の期待感を高め、予定を調整してもらいやすくなります。
イベント当日に慌てないように、事前に詳細な運営マニュアルを作成しておくことがおすすめです。
マニュアルには、以下のような内容を盛り込みましょう。
運営マニュアルに盛り込む項目 | 概要 |
タイムスケジュール | スタッフの集合時間から、受付開始、開会式、レース、閉会式、撤収完了まで、分単位でスケジュールを記載する |
会場のレイアウト図 | 受付、コース、観客席、救護所、トイレなどの配置を記載する |
スタッフの役割分担と配置 | 誰がどこで何をするのかを明確にする |
緊急時対応フロー | 悪天候、事故、急病人など、トラブル発生時の連絡体制や対応手順を定めておく |
作成した運営マニュアルは事前にスタッフ全員で共有し、読み合わせをしておくことで、当日の連携が円滑になります。
イベントが無事に終了したら、後片付けと原状回復を行います。
コース設営に使った備品やゴミなどは回収し、会場を借りた時よりもきれいな状態に戻すことを心がけましょう。すべての備品を片付け、忘れ物がないかを確認し、会場の管理者に挨拶をしたら、イベントは完全に終了です。
主催者として、会場の管理者や協力してくれた関係者へのお礼もきちんと伝えることが大切です。そうした姿勢が、次回以降もイベントを開催しやすくする信頼につながります。
ティラノサウルスレースを成功させ、参加者全員に「楽しかった」と思ってもらうためには、細やかな配慮が欠かせません。ここでは、特に重要となる注意点を2つ解説します。
ティラノサウルスレースを開催するうえで最も大切なのは、参加者と観客の安全をしっかりと確保することです。せっかくの楽しいイベントが事故によって台無しにならないよう、できる限りの対策を講じましょう。
【対策例】
イベントを開催する際は、会場周辺の住民や施設への配慮を忘れてはいけません。具体的には、以下の点を意識しましょう。
ティラノサウルスレースへの開催を検討している方から寄せられる、よくある質問と回答をまとめました。
参加者がティラノサウルスのエア式着ぐるみを着て、徒競走を行うイベントです。もともとはアメリカで始まり、SNSを通じて世界中に広まりました。
主に3つのメリットが挙げられます。
Amazonや楽天市場などの通販サイトで購入できます。「ティラノサウルス 着ぐるみ」「恐竜 コスチューム」などのキーワードで検索してみてください。
ティラノサウルスレースは、見た目の面白さと、誰もが主役になれるシンプルさで、注目を集めているイベントです。地域を元気にする、社員同士のチームワークを高めるなど、さまざまな可能性を秘めています。
本記事で解説した準備の流れ、注意点を参考にすれば、個人や団体でもティラノサウルスレースを開催することは可能です。
一方で、「企画や準備が大変そう」「安全管理に不安がある」と感じる方もいるでしょう。そのような場合は、イベントのプロに外注するのがおすすめです。
株式会社IKUSAは、年間1,000件以上の研修・社内イベントの実施を支援する研修・イベント会社です。ティラノサウルスレースの開催支援も行っておりますので、社内イベントや地域イベントなどでティラノサウルスレースの開催を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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