更新日:2025年7月30日
目次
心地よいウクレレの音色、優雅なフラダンス、食欲をそそるガーリックシュリンプの香りなど、まるでハワイにいるかのような気分を味わえるのが「ハワイアンフェス」です。
近年、商業施設や地域のイベントとして開催される機会が増え、子どもから大人まで幅広い世代が楽しめる催しとして注目されています。
本記事では、ハワイアンフェスの概要から、開催するメリット・デメリット、開催までの流れ、おすすめの企画まで、網羅的に解説します。
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ハワイアンフェスとは、ハワイの音楽やダンス、食事、芸術、歴史といった文化に触れられるイベントのことです。来場者は南国らしい明るく開放的な雰囲気のなかで、パフォーマンスを鑑賞したり、ハワイ料理を味わったりすることで、五感を通じてハワイの魅力を体験できます。
開催の目的はさまざまで、商業施設が集客を目的に主催することもあれば、地域団体が地元を盛り上げるために開催することもあります。
ハワイアンフェスは、その明るく開放的な雰囲気から、幅広い世代の人々を惹きつけます。開催することで、集客効果だけでなく、主催者や地域にとってさまざまなメリットが期待できます。
ここでは、代表的な3つのメリットをご紹介します。
ハワイをテーマにしたイベントは、性別や年齢を問わず、多くの人に親しまれやすい魅力を持っています。家族連れやカップル、友人同士、高齢の方まで、誰でも気軽に楽しめるため、幅広い層の来場が期待できるでしょう。
たとえば、商業施設で開催すれば、普段の買い物客に加えて、イベントを目的とした来場者が増えると考えられます。その結果、施設内の滞在時間が長くなり、飲食店の利用やアパレル・雑貨店での購買が促され、テナント全体の売上向上にもつながるはずです。
また、自治体や地域団体が主催する場合には、遠方からも観光客を呼び込むきっかけとなり、周辺の宿泊施設や観光地、飲食店など、地域経済全体の活性化につながる可能性があります。
「楽しい」「癒される」「開放的」「健康的」といった、ハワイが持つ前向きなイメージは、そのままイベント主催者のブランドイメージ向上にもつながります。
会社が福利厚生の一環として開催すれば、「社員を大切にし、心身の健康を気遣う会社」という印象を与えられるでしょう。また、顧客向けのイベントとして開催する場合は、顧客満足度の向上とともに、親しみやすくポジティブな会社のイメージを構築できます。
自治体が主催する場合でも、「活気があり、多様な文化を受け入れる魅力的な街」というイメージづくりに貢献し、地域の魅力を広く伝える取り組みや、移住促進にもつながる可能性があります。
音楽やダンス、アートといったテーマは、人と人とを自然に結びつける力を持っています。ハワイアンフェスでは、参加者同士の交流が生まれやすく、新たなつながりが生まれることも少なくありません。
たとえば、地元のフラダンス教室による発表会を取り入れれば、出演者とその家族、友人、観客との間に温かい一体感が生まれます。また、初心者向けのウクレレワークショップでは、参加者同士が教え合ったり、一緒に演奏を楽しんだりすることで、自然な会話が生まれるでしょう。
そのような交流はイベント当日だけで終わらず、終了後も続くサークル活動や新たな人間関係へと発展する可能性があります。
多くのメリットがある一方で、ハワイアンフェスの開催には特有の課題もあります。事前にデメリットを理解し、対策を講じることで、リスクを最小限に抑えることが可能です。
ここでは、以下の2つのデメリットをご紹介します。
ハワイアンフェスは、ハワイの開放的な雰囲気を演出するために、公園や広場、海辺など屋外で開催されることが多いです。しかし、それゆえに天候に影響を受けやすいというデメリットがあります。
たとえば、イベント当日に急な雨に見舞われた場合、高価な音響機材が故障したり、ステージが中断したりする恐れがあります。また、夏の炎天下での開催では、出演者や来場者が熱中症になる危険性も高まります。
そうした事態を避けるためには、雨天時でも実施できる代替プログラムを用意したり、中止や延期の判断基準を事前に明確に定め、来場者への告知方法を決めておいたりするなどの準備が欠かせません。
本格的なハワイの雰囲気を再現しようとすると、専門的な音響機材や装飾などが必要となり、それに伴って準備の手間や費用も増加します。
たとえば、本場ハワイで活躍するミュージシャンやダンサーを招く場合には、出演料のほかに高額な交通費や宿泊費なども発生します。また、臨場感のあるステージづくりには、音響設備や照明のレンタル料がかかり、会場をヤシの木やハイビスカスで彩るのにも一定の予算が必要です。
限られた予算の中で最大限の効果を出すためには、どこに重点を置いて投資するのか、計画段階での慎重な判断が求められます。
ハワイアンフェスを成功させるためには、段階的に準備を進めることが欠かせません。ここでは、目的の明確化からイベント後の振り返りまで、一連の流れを7つの段階に分けて解説します。
最初に行うべきは、「誰に、何を届け、どのような効果を期待するのか」という目的とコンセプトを定めることです。この目的とコンセプトが、以降のすべての判断基準となります。
「近隣に住むファミリー層に、週末の楽しい思い出を提供し、自分たちの街の魅力を再発見してもらう」という目的であれば、子ども向けのワークショップが向いています。一方で、「ハワイ文化に関心の高い大人世代に、本格的な文化体験の場を提供し、関連商品の購買につなげる」という目的なら、専門的なステージや充実した物販ブースが必要となるでしょう。
目的とコンセプトが固まったら、それをもとに具体的な企画内容を検討します。魅力的な企画はイベントの満足度に直結し、リピーターの獲得や口コミによる集客拡大にもつながるため、企画は慎重に検討しましょう。
ステージパフォーマンス、飲食ブース、物販、ワークショップなど、来場者が楽しめる企画を複数組み合わせると、参加者に満足してもらいやすいです。全体の予算に応じて、各企画のバランスを調整しましょう。
企画内容とターゲットに合わせて、ハワイアンフェスの開催日を決定します。ゴールデンウィークや夏休み、秋の連休などを選ぶと、多くの集客が期待できます。他の大規模なイベントと日程が重っていないかどうかも調査し、早めに日程を確定させましょう。
会場はイベントの雰囲気を大きく左右するだけでなく、運営の円滑さにも影響します。以下のポイントを踏まえ、コンセプトに合った会場を選びましょう。
トラブルを避けるために、音量制限や火気使用の可否などについてもあわせて確認しましょう。人気の会場は1年前から予約が埋まることもあるため、早めに確保することがおすすめです。
イベントの開催を多くの人に知ってもらうため、来場を促すための広報活動を開始します。公式WebサイトやSNS(Instagram, X, Facebookなど)を活用し、継続的に情報発信を行いましょう。
広報活動の効果を高めるには、ハッシュタグを活用したり、出演者の情報を小出しに公開したりといった工夫が有効です。また、地域のフリーペーパーやイベント情報サイトへの掲載、ポスターやチラシの配布も組み合わせると、より多くの人にイベント情報を届けられます。
イベント当日の円滑な運営を実現するために、運営マニュアルを作成し、スタッフで共有します。マニュアルには、タイムスケジュール、会場のレイアウト、スタッフの役割分担といった基本情報に加え、緊急連絡網、備品一覧、トラブル発生時の対応についても具体的に記載しておきましょう。
マニュアルが完成したら、前日までにリハーサルを実施します。リハーサルでは、音響・照明の動作、出演者の入退場の流れ、受付などを確認します。加えて、インカムなどのスタッフ間の連絡手段が正常に機能するか、来場者の動線を妨げるものはないかなど、全体を通した動きを確認することで、当日の混乱を防ぎやすくなります。
ハワイアンフェスが無事に終了したら、片付けを終えた後、振り返りの時間を設けましょう。これは次回以降のイベントの質を高める重要な工程です。
アンケートの結果やSNSでの反響、実際の来場者数、売上、かかった経費などをもとに、良かった点と改善すべき点を洗い出します。「どの広報活動が最も効果的だったか」「どの企画の満足度が高かったか」「スタッフの配置は適切だったか」などを具体的に検証し、報告書にまとめましょう。
来場者の満足度を高め、ハワイアンフェスの開催を成功に導くためには、魅力的な企画が欠かせません。ここでは、ハワイアンフェスで特に人気が高く、盛り上がる企画をご紹介します。
おすすめの企画 | 概要 |
ハワイ文化のワークショップ | 来場者自身がハワイ文化を体験できる企画。 |
ハワイの食文化を楽しめる屋台 | ハワイらしい料理を手軽に楽しめる企画 |
ハワイ文化を感じられるステージパフォーマンス | ハワイ文化にまつわる音楽やダンスを披露するステージ企画 |
クイズ大会 | ハワイの文化や歴史、言語などをテーマにした、来場者が楽しみながら学べる参加型の企画 |
物販ブースの設置 | ハワイに関連する商品を集めた物販ブース |
撮影ブースの設置 | 来場者が思わず写真を撮り、SNSでシェアしたくなるような撮影スポット |
ハワイ文化のワークショップは、来場者が自ら手を動かして、ハワイ文化に触れられる体験型企画です。
具体的には、色鮮やかな生花を使ってオリジナルのレイ(花の首飾り)を作るワークショップや、ウクレレの基本コードを学べる初心者向けの教室などがあります。また、フラダンスの基本的なステップを楽しく学べるレッスンなども、子どもから大人まで幅広い層が参加しやすく、人気を集めています。
ハワイの料理を手軽に楽しめる屋台にて、ジューシーなハンバーグにグレイビーソースがかかったロコモコ丼や、香ばしいガーリックシュリンプ、ふわふわのパンケーキなどを販売すれば、多くの来場者を喜ばせられるでしょう。また、ハワイ産のクラフトビールや、パイナップルやマンゴーを使ったトロピカルカクテル、香り高いコナコーヒーなどを提供するドリンクブースも用意すれば、より本格的なハワイの雰囲気を演出できます。
会場の空気を一気に盛り上げるのが、華やかなステージパフォーマンスです。心地よいスラックキーギターの音色が響くハワイアンミュージックの演奏や、優雅でストーリー性のあるフラダンスのショー、情熱的でリズミカルなタヒチアンダンスなどの披露は、来場者の視線を釘付けにします。
国内外で活躍するプロのアーティストを招待すれば、イベント全体の印象がぐっと格上げされ、集客の目玉となるでしょう。
ハワイの文化や歴史、言語などを題材にしたクイズ大会は、来場者が楽しみながら学べる参加型の企画です。「ハワイ諸島はいくつの島でできている?」「アロハの本当の意味は?」といった問題を用意することで、参加者の知的好奇心を刺激し、ハワイへの理解を深めるきっかけになります。
幅広い年代の人が参加できるように、子ども向けと大人向けに難易度を分けるのもおすすめです。また、商品としてハワイアングッズや食事券などを用意すれば、参加意欲もさらに高まるでしょう。
ハワイにちなんだ商品を集めた物販ブースは、来場者のお土産需要に応えるとともに、イベントの収益にもつながる企画です。色鮮やかなアロハシャツやリゾートワンピースといったアパレル商品、プルメリアやホヌ(ウミガメ)をモチーフにしたハワイアンジュエリー、インテリアにもなる雑貨など多彩な商品を揃えると、見応えも十分です。また、フェス限定のロゴ入りグッズを作成すれば、来場者にとって特別な記念品となります。
来場者が思わず写真を撮り、SNSで共有したくなるような撮影ブースの設置は、現代のイベントに欠かせない企画の一つです。ハワイの美しいビーチや夕焼けを背景にした大型の写真パネルを設置したり、サーフボードやウクレレ、ハイビスカスの髪飾りといったハワイらしい小道具を用意したりしましょう。
「#〇〇ハワイアンフェス2025」といったオリジナルのハッシュタグを記載したボードを設置することで、SNSへの投稿を促し、イベントの認知度向上にもつながります。
来場者に楽しんでもらい、ハワイアンフェスの開催を成功させるためには、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。特に以下の3つは、事前にしっかりと対策を講じましょう。
多くの人が集まるハワイアンフェスでは、来場者の安全確保が最も重要です。特に夏場に開催する場合は、熱中症への対策が欠かせません。ミストシャワーを設置したり、日陰になる休憩所を十分に確保したりするなど、万全の対策を講じましょう。
また、飲食ブースを提供する際は、食中毒のリスクにも注意しなければなりません。調理前の手洗いやアルコール消毒の徹底、食材の温度管理などを定めた衛生管理マニュアルを作成し、全出店者に遵守してもらうことが求められます。
ハワイアンフェスを屋外で開催する場合、天候の急変による影響は避けられません。「午前10時の時点で気象警報が発令されている場合は中止」といったように、事前にどのような状況で中止と判断するのか、明確な基準を設けておきましょう。
また、小雨程度であれば決行できるよう、ステージや主要なブースには屋根を設けておくのがおすすめです。屋根のあるエリアで実施できるワークショップなど、雨天時でも実施できる代替プログラムを準備しておくと、悪天候時でも来場者の満足度を保てます。
ハワイアンフェスを運営するのであれば、背景にあるハワイ文化への敬意を忘れてはいけません。特に、フラダンスの振り付けや衣装などには、それぞれ深い意味や歴史があります。その背景を知らずに形だけ真似すると、意図せず文化を軽んじることになりかねません。
神聖なテーマを扱う際には、その背景を説明するパネルを設置したり、司会者による解説を加えたりするなどの配慮が求められます。可能であれば、ハワイ文化に詳しい専門家や関連団体に企画内容を確認してもらうとよいでしょう。
日本全国では、地域の特色や目的に合わせて、さまざまな工夫を凝らしたハワイアンフェスが開催されています。ここでは、その中から特徴的な事例を3つご紹介します。
「東京夢の島マリーナ ハワイ&タヒチ フェスティバル」は、都内最大級のマリーナ「東京夢の島マリーナ」で開催される、海辺のフェスティバルです。
ヨットやクルーザーが停泊するマリーナに特設ステージが設けられ、潮風を感じながらフラダンスやタヒチアンダンスを楽しめます。ハワイアングッズやフードの販売も充実しており、一日中リゾート気分を満喫できるでしょう。
「ふなばしハワイアンフェスティバル」は、毎年2万人以上が来場し、船橋の夏の風物詩として人気のあるイベントです。かつて全国有数のリゾート施設「船橋ヘルスセンター」があった歴史を背景に、「海のある町『船橋』を再認識する」という地域活性化の目的のもと、毎年開催されています。
船橋港親水公園と大型商業施設「ららぽーとTOKYO-BAY」の複数会場で同時に開催され、街全体がハワイの雰囲気に包まれます。市や観光協会も後援に加わるなど、地域が一体となって盛り上がるハワイアンフェスティバルです。
「HAWAIIAN DAYS 2025」は、大型商業施設「グランベリーパーク」がゴールデンウィーク中に開催したイベントです。ハワイにゆかりのあるアーティストやプロのフラダンサーによるステージなど、数多くのステージが用意されています。また、新進気鋭のアーティストを起用したアートギャラリーや、ハワイ限定の商品が並ぶマーケット、多彩なワークショップなど、商業施設ならではの華やかで洗練された企画が満載です。
ここでは、ハワイアンフェスについて寄せられることの多い、質問とその回答をまとめました。
ハワイの音楽やダンス、食事、工芸品など、ハワイの文化を一度に体験できるイベントです。来場者は、まるでハワイにいるかのような開放的な雰囲気の中で、五感を通じてハワイの魅力を体験できます。
フェスの規模にもよりますが、一般的には6か月前から準備を始めるのが理想です。人気の会場は1年前から予約が埋まることもあるため、日程と会場は早めに決めておきましょう。
はい、屋内でも十分に開催できます。音楽や装飾、照明などを工夫することで、屋外と同じようにハワイらしい雰囲気を演出できます。天候の影響を受けにくく、気温管理もしやすいため、季節を問わず開催できるのが特徴です。
はい、イベントの企画・運営を専門とする業者に相談・依頼することで、初めての開催でも安心して取り組めます。当日の進行までしっかりとサポートしてくれる業者もあるため、当日の運営までサポートを受けたい場合には、そのような業者を選びましょう。
ハワイアンフェスは、ハワイの文化や雰囲気を体験できる、魅力あふれるイベントです。音楽やダンス、料理など、さまざまな企画を通じて、来場者に五感で楽しむ特別な時間を提供します。
また、開催することで地域の活性化や参加者同士の交流促進、主催者側のイメージ向上など、多くのメリットが期待できます。準備や運営には一定の手間や工夫が必要ですが、計画的に進めて成功を目指しましょう。
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