更新日:2025年9月2日
目次
地域活性化には、観光資源や伝統文化を活かしたイベント開催、地産地消や特産品開発、若者や移住者の定着支援などによって地域経済と交流を広げることが必要です。
本記事では、地域活性化のユニークな企画例をアクティビティ系・芸術系・グルメ系など5つに分類して29選紹介します。
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以下では、地域活性化のユニークなアクティビティ系企画例を7選紹介します。
「Treasure Road in 知多半島 知多信長 秘宝伝説」は、知多半島10市町を巡るリアル宝探しイベントです。商業施設では商品券や特産品を受け取れる仕組みを導入しました。参加者に地域を周遊してもらう中で飲食や買い物の機会を提供したことで、観光消費を促し地域周遊の拡大につながったと考えられます。
水木しげるロードは、境港駅から水木しげる記念館に至る約800 mの通りに、153〜177体もの妖怪キャラクターのブロンズ像を配したもので、通り全体を妖怪の街として演出しました。歩くだけで楽しさを提供するアトラクション機能として作用していると考えられます。
また、観光客の周遊促進や商店街の来訪促進、地域経済に数十億円規模の影響をもたらすなど、新たな賑わいを創出したといえるでしょう。
清流の国ぎふ eスポーツフェス FOCUS全国学生選手権は、岐阜市のぎふ清流文化プラザで開催された全国学生対象の『VALORANT』大会です。準決勝・決勝に加え、プロ棋士による将棋対決や高校eスポーツ部との交流、体験ブースや無料観覧を実施したことで、地元若年層の関心を集めたと考えられます。
また、岐阜への来訪促進や交流拡大による地域活性化に寄与したのではないでしょうか。
参考:清流の国ぎふ eスポーツフェス FOCUS全国学生選手権
本丸御殿公開記念NAKED夏まつり 2024では、世界遺産・二条城を舞台に、投影技術による打ち上げ花火や告知映像、本丸御殿の光彩が楽しめる夜間演出を展開しました。盆踊りや縁日ブース、京かき氷の屋台を通じて、来場者が城内に長時間滞在を促しました。
滞在時間を延長することで地域商業の活性化や観光消費の拡大につながったとも考えられます。
参考:本丸御殿公開記念|「NAKED夏まつり 2024 世界遺産・二条城」
ゾンビキャンプは、廃キャンプ場を舞台にした宿泊型エンターテインメント企画で、参加者はゾンビを避けながらBBQに使う食材を入手します。BBQやテント泊などアウトドア体験とエンターテイメントを融合し、体験滞在型観光の創出や地域への来訪を促進したと考えられます。
また、SNSでの拡散など話題性の高さから地域活性化に貢献しているといえるでしょう。
参考:ゾンビキャンプ
三重県いなべ市の閉校した旧立田小学校で行われた、つくってあそぶキャンプin 秀真の里は、親子で参加するものづくり体験型キャンプです。地域の竹林から竹を切り出し、箸・流しそうめん器・水鉄砲を制作するとともに、地元農園で野菜収穫も体験できます。
地域資源の活用と竹林の整備、地域の人々との交流を通じて、持続可能な地域活性化が望める取り組みだと考えられます。
「お嬢様はエスパー探偵 上野公園・アメ横編」は、上野を舞台にLINEとキットを使って謎を解きながら巡る体験型ミステリーです。想定プレイ時間は150~210分で、参加者に食事・観光を含めた街歩きする時間を提供しました。
回遊を進めることで消費や文化施設への来訪が期待でき、地域経済活性化の拡大につながる内容だと言えます。
ここからは、地域活性化のユニークな芸術系企画例を6選紹介します。
兵庫県養父市大屋町のおおやアート村BIG LABOは、まちづくりの大きな実験室として誕生した施設です。木造校舎の創作棟や体育館の展示場で手作り体験や展示活動を展開しており、住民や来訪者が創作に参加する機会が増えたと考えられます。
地域の文化交流が促進され、作品発表の場となることで地域の賑わいや魅力向上が期待されます。
取手アートプロジェクトは、1999年より市民・養父市・東京藝術大学が連携して行うアートプロジェクトです。アーティストの支援に加え、住民を対象とした創作体験や展示発表を通じて、日常に芸術を滲ませる仕組みを構築しています。
芸術を媒介にした対話と制作の場が地域の日常を豊かにし、新たな価値観の発見を促す創造的な地域活性化を推進しているといえるでしょう。
参考:取手アートプロジェクト(TAP=Toride Art Project)
隔年で開催される中之条ビエンナーレは、群馬県中之条町に国内外のアーティストが滞在し、温泉街や廃校など身近な空間を舞台に制作と発表を行う現代芸術祭です。展示作品や音楽、パフォーマンス、マルシェなどが町内に広がり、観光客誘致や地域交流を促進していると考えられます。
茨城県河内町の産業観光交流拠点「かわち夢楽」で、「みんなのキャンバス~笑顔がつながる未来のまち~」というテーマの親子向けイベントが開催されました。子どもたちが木製パネルに好きな生き物を自由に描き、プロのアーティストと共同で1つの作品として仕上げます。
完成した作品は町の象徴として展示され、創作体験を通じて住民の誇りと地域文化の共有を促進し、訪問者にも河内町の魅力を伝える仕組みとなったのではないでしょうか。
参考:茨城県河内町|かわち夢楽
青森県田舎館村の田んぼアートは、1993年に始まった稲を色彩豊かな絵具に見立てたアート活動です。展望台から眺める精密な田んぼアートが国内外の観光客を引きつけ、農業体験と地域資源の融合が農村観光の拡大と地域文化の発信につながっているのではないでしょうか。
町並み竹灯り〜たけはら憧憬の路〜は、重要伝統的建造物保存地区である竹原の町並みを、約5,000本の竹灯ろうと建造物のライトアップ、竹オブジェやまちかどアートギャラリー、ライブイベントによって幻想的に照らし出す秋の夜間イベントです。
訪問者の回遊性促進や写真映えする演出を通じて地域への関心と交流を高め、まちづくりの機運を高める地域活性に寄与しているといえるでしょう。
以下では、地域活性化のユニークなグルメ系企画例を7選紹介します。
伊丹まちなかバルは、3500〜4000円の5枚綴りバルチケットを購入し、参加飲食店5軒を食べ歩き・飲み歩きできるイベントです。市内の回遊性を高める仕掛けで地域交流が促進され、新たな来訪者層の開拓と商店街の活性化に寄与したと考えられます。
参考:伊丹まちなかバル
富山県ブランド米「富富富(ふふふ)」を使用したお料理レシピコンテスト「わが家は富富富」は、家庭料理や寿司に使えるレシピを2部門で募集しました。最優秀・優秀・特別賞があり、入賞作は「とやまグルメ・フードフェス2025」で表彰および公式サイトなどで紹介されます。
ブランド米のレシピを募ることで米の魅力を広め、農産ブランドの強化につながると期待されます。
「MEETS南房総in TATEYAMAは、館山・安西農園で畑仕事体験の後、ジビエ料理を味わいながら、駆除対象となる動物たちについてと里山の生態系について学ぶ食の体験イベントです。農作業や自然環境への理解を促すことで地元食材と地域の知識を組み合わせた体験が観光価値を高めると考えられます。
秩父郡小鹿野町で開催された「親子郷土料理教室 あずきぼうとうを作ろう」では、小学校高学年以上の子どもと保護者を対象として、あずきぼうとう作りを体験しました。地域の歴史や食文化を学ぶきっかけとなり、郷土料理の継承および世代間の交流促進によって地域への愛着を育む機会として地域活性化に貢献したといえるでしょう。
参考:小鹿野町での親子郷土料理教室「あずきぼうとうを作ろう」を開催しました
農産物直売、レストラン、収穫・料理体験を備えたおおむら夢ファーム・シュシュは、地元農家による観光ファームです。手づくりウインナー、ミルクパン、いちご大福などの体験教室には年間約1万人が参加しました。
また団塊世代向けの栽培技術や農機具操作を学べる農業塾など、多彩な体験を通じて交流を促進し、地産地消を支える地域活性化を推進していると考えられます。
参考:100%民間で実現した観光ファーム|おおむら夢ファーム・シュシュ
伊賀の里モクモク手づくりファームは、ジャージー牛の飼育から乳搾り、ミルク加工体験を通じて生産・加工・販売を体現する農業公園です。手づくりウインナーやパン、アイスなど多彩な食体験に加え、食育や農業講座を組み合わせることで、地元農産物の価値を再認識する機会を提供しました。
参考:農業の新しい価値創りへの挑戦|伊賀の里モクモク手づくりファーム
長野県安曇野市・明科地域で行われた安曇野OUTDOOR MEETING in Akashinaは、地元食材を使ったオリジナルキャンプ飯作りが体験できるアウトドアイベントです。提供された信州サーモン、放牧豚、わさびなどを使い、参加者が独自のキャンプレシピを考案しました。
参加者の食体験と交流を通じて、地域食材の魅力が広がり、観光滞在の促進による地域活性化に貢献したのではないでしょうか。
参考:安曇野OUTDOOR MEETING in Akazhina
以下では、地域活性化のユニークなスポーツ系の企画例を3選紹介します。
宮城県登米市の「東北風土マラソン&フェスティバル」は、走りながら地域の風土と東北各地の名物グルメや日本酒を楽しむマラソン大会です。登米フードフェスティバルや日本酒フェスなどのグルメイベントも同時開催されることで、復興支援と観光振興の両立が期待できます。
国内外から多くの来訪者を呼び込む地域活性化の仕掛けとして機能しているといえるでしょう。
「アーバンスポーツキャンプ in 佐賀」では、都市型スポーツを多彩に体験できます。スケートボード体験や、パルクールと鬼ごっこを融合したパルオニを通じて、スポーツへの関心を育てるとともに、若年層の交流促進と地域への注目を促す学びある交流の場を提供しました。
穏やかな湾内を巡る初心者コースから、波のある外海まで挑戦する上級者コースまで含めた3クラスを設定したパドルスポーツイベントを開催し、初回に22名が参加しました。以降、初心者でも挑戦しやすいSUP(スタンドアップパドル)を加えて規模を拡大し、参加者が200名を超える大会へと成長しました。
地域資源を活用した体験型イベントによって、地域への注目と観光拡大に寄与したと考えられるでしょう。
以下では、地域活性化のユニークな文化系の企画例を6選紹介します。
平泉町では、世界文化遺産登録の周年記念イベントで、祭りや寺行事を紹介するパネル展示や歌遊びに加え、ガイドの解説に耳を傾けながらのウォーキングなどさまざまな企画を行いました。地域の文化や歴史を体感的に学ぶ機会を提供し、地域住民と来訪者の交流を促すことで、まちの魅力再発見と賑わい創出につながったのではないでしょうか。
参考:平泉町まちづくり推進課
「りんご音楽祭」は、長野県松本市・アルプス公園で開催されるクロスジャンルの野外音楽フェスです。150組以上の国内外アーティストのライブ、DJパフォーマンス、ライブペインティング、カラオケ、アートマーケット、飲食ブースなど、多彩な体験を提供し、文化交流や創造を促進しています。
地元の自然・観光資源との連携により、市内外の来場者が増加し、地域経済や文化振興に寄与していると考えられます。
参考:りんご音楽祭
静岡県では、『ゆるキャン△』の原作・アニメと静岡県のロケ地をリンクさせた、デジタルスタンプラリーとパネル展を開催しました。県内40地点のモデル地を巡りながらスタンプを集めることで、オリジナルAR画像やステッカー、豪華賞品が手に入る企画です。
県内外の来訪者数が総勢8,330名、経済波及効果は約5億円に達し、観光消費を喚起する地域活性化に大きく貢献したといえるでしょう。
JR花輪線フォトコンテストは、「私のお気に入りのJR花輪線」や「私のお気に入りの花輪線からの景色」をテーマに、沿線の車両・風景などを撮影した作品を募集し、入選作品をオリジナルポスターとして制作しました。
地域の魅力を視覚的に発信することで、沿線の認知を高め、JR花輪線の利用促進と地域振興に貢献したと考えられるでしょう。
山梨県大月市猿橋町の妙楽寺では、静かな境内で座禅と写経の体験ができます。姿勢を正し呼吸を整える座禅、そして仏教経典を書き写す写経を通じ、心身を清め精神を統一する機会を提供しています。文化体験により、訪問のきっかけを作り出すことで地域周遊を促進しているといえるでしょう。
参考:写経と座禅体験ができる猿橋町藤崎にあるお寺「妙楽寺」1346年創建
熊本市北区と崇城大学が共催する北区地域活性化動画コンテストは、地域の魅力や活動を表現してもらった動画を募集する取り組みで、誰でも応募可能です。学生が自治体職員と協働して運営を担い、住民の主体的な関与や地域価値の発信を促し、活性化につながる仕組みとなっているでしょう。
地域活性化をするには、観光資源や伝統文化を活かしたイベント開催、地産地消や特産品開発、若者や移住者の定着支援などによって地域経済と交流を広げることが求められます。
ここまで、地域活性化のユニークな企画例をアクティビティ系・芸術系・グルメ系など5つに分類して紹介しました。ぜひ本記事を、地域活性化のアイデアとしてご活用ください。
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